先ほど20年ほど前の記憶を述べましたが、本当にその頃は不妊治療をされている方は皆無と言っても過言ではありませんでした。
けれど妊娠を希望されていた方々は、ことごとく妊娠されたのです。
早い人で数ヶ月。時間のかかった人で8年余り。
時間的な違いは有りましたが、何の治療をせずとも皆さん方は妊娠、そして出産をされました。

今と比べて何が違うのかと考えたとき、思い当たる事がひとつだけありました。
それは年齢の差です。
当時妊娠を希望されて受講される方々はほぼ20代で、少しばかり年齢が高くなっていても30代前半だったと記憶しています。
平均して皆さんには余裕がありましたから、過度な期待を抱かずに楽しんでレッスンをされており、妊娠が分かったときにはご自身が一番驚かれるほどでした。
今から思えば、妊娠に対する年齢の壁や、不妊治療でのストレスなどとは無関係であり、また夫婦間の交わりをしっかりと持たれていたということになります。
あれから約20年を経て、ウミヨガに通われる方々は積極的な治療を続けてこられた方が大半です。
それでも授からず、藁をも掴む思いでウミヨガまでたどり着いた方ばかりです。
長年の不妊治療に疲れ果て、身も心もボロボロになって、これから先何をすれば良いのかが分からなくなっておられました。
自分の人生を喜べず、楽しめず、ネガティヴな感情が優先し、何もかもが嫌になって、それでも「妊娠したい」という一途な思いだけに支配され、がんじがらめになっておりました。
ご本人が希望する事を良い形で応援する。
私の信念はそこにありましたので、不妊治療を否定した事は無いのですが、自然な形での自然妊娠を推奨する指導を受けて、不妊治療を否定していると受けとった方も少なからずおりました。
これは後になってお話しをお聴きする中で私にも伝わった事なのですが、それほど皆さん方は、不妊治療から遠ざかる事に不安を覚えておられました。もっと言えば、離れられずに継続されていました。
でもそのような状態で同じ形の治療を受け続けても、決して良い結果には繋がりません。なぜなら心と体は一体で、決して分離できるものではないからです。
心が病んでいるのに体は元気という人に、私は一度もお目にかかった事がありません。
ひとつひとつ心の氷を溶かしながら、今何をする事が最優先なのかを、ご自身に理解してもらい判断を待つ事数ヶ月。
自分が幸せに今を生きることが、妊娠に向けた自分のエネルギーを高めてくれるのだと、それを感じ取ってくれたとき、そこが穏やかな妊活へのスタートとなりました。
そして不妊治療を暫く休み、本来持っている自分の心と体のエネルギーを高めた結果、半数の方が自然な形や、一回きりの生殖医療によって、妊娠することが出来たのです。



